皆様、こんにちは。
福岡の住宅の診断・調査でお馴染みのイクスプランでございます。
9月も末になると福岡も涼しくてやっぱり彼岸花が咲くころとはよく言ったものですね。
先日、浮羽の文化遺産にも指定された棚田に行ってきたのですが、それはそれは見事な先っぷりで多くのカメラマンが撮影しに来ていてさながらイベント会場のようでした💦
さて、今回は「新築住宅を建てたはずなのに大問題発生!!」についてお伝えしたいと思います。
新築で家を建てたから10年や20年は大丈夫!と思っていたりしませんか?
しかし実際は新築で家を建てたにもかかわらず問題が発生することもあり得ます。
それも「ちょっと気になる」といった話ではなく、子どもが「もうこの部屋に入りたくない!」と言い出してしまうほど大きな問題です。
これは私のところに相談があった案件です。
夢の新築一戸建てを建てたのはいいけれど、家が傾いていたのです。
その傾きはなんと5/1000以上!
これは1メートルにつき5ミリ以上も家の床や壁が傾いているということです。
数字にすると小さそうですが、実際に家具を置いてみるとこんなに隙間ができます。
しかも皆さん、これが新築の時点での話です。
どう思われますか!!
これだけ傾いているとビー玉を床に置けば転がりますし、タンスも勝手に引き出しが滑り落ちます。
実際、相談者さんの家でもタンスの引き出しが勝手に滑り落ちてきていました。
本来、新築の家には傾きはほとんど0に近い状態でないといけません。
あったとしても、それは仕上げでの数値であり下地作りの段階での誤差です。
法律上の許容範囲も3/1000までであり、今回ご紹介した件は明らかな欠陥です。
もちろん相談者さんは何度も住宅メーカーに問い合わせているのですが、住宅メーカーは自分たちの非を認めなくて、問題を指摘した部屋の床の傾き調整くらいしかしてくれません。
もちろん、このような対策では問題は解決しません。
このメーカーは部屋を積み木のように積んで家を造るタイプの施工をしています。
このような工法で建てられた家では、1つの部屋が傾いているということは家全体が傾いています。
相談者さんの家も調べてみたら床だけでなく壁も傾いていました。
小さなお子さんがいたりしたら、危なくて住めないような状態です。
でも、施工したメーカーは非を認めず、まともな対応をしてくれない。どう思います?
一旦もめると長引くことが多く、自分の住まいに愛着も何もなくなってしまいつらい日々を過ごすことになります。
この件からもわかるとおり、有名なメーカーが建てた新築の家でも完全には信用しないほうがよいですね。
また、問題が発覚してもきちんと対応してくれない可能性も考慮しておく必要があります。
特に売上優先、利益至上主義の会社はこういった対応をする傾向が強いです。
この案件では依頼者さんが裁判などで提出する資料作成のために調査を行ったのですが、新築の物件であってもこのような瑕疵がある可能性は覚えておいていただきたいと思います。
こういったことを避けるためには、たとえ新築であっても第三者機関の検査を受けておくことが重要です。
検査を受けることで、もし建物に問題があった場合は早期に発見、対応ができます。
もし中古住宅を購入しようとしたときは、さらに注意が必要です。
今回ご紹介した事例のように目に見える瑕疵がなかったとしても、少し調べると予想外の問題が見つかることは少なくありません。
一見すると建物に問題はなさそうと思っても念のため検査をしておくことで、結果として何倍にもなって返ってくると思えば安いですね。
家を買った後から問題が見つかって金銭だけでなく生活や時間を犠牲にしてしまうより、先に検査をしておくことをおすすめします。
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・住宅診断サービス(インスペクション)・耐震診断(耐震基準適合証明書の発行)、耐震補強計画・フラット35中古住宅適合証明書の発行
・購入住宅の内覧会立会い・同行、新築工事の第三者による工程検査、施工不良・不具合調査など。
・既存住宅瑕疵保険(個人間売買)の発行・特殊建築物等(マンション他)の定期検査報告・造改築等工事証明書の発行
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