今、時代的に中古物件を資産活用しようと国を挙げて補助事業をテコに後押しを進めています。
業者もこの気運に乗っかり、建物の評価がほぼなくなった物件を購入し見た目は新築同様の今風のデザインに外観・内観共に全面改修をし販売しています。
仕上がってしまうと素人では、欠陥や問題がある場合の見分けがつかない場合が多いと思われます。契約して住んでみて、1~2年してなんかおかしいと思って依頼が来て調査したら、問題の多い住宅だったという場面に遭遇することが増えてきました。
施工業者においては、故意なのか知識が無くて工事したのかわかりませんが、夢のマイホームを大金を出して購入した家族は溜まったもんじゃないですよね。
場合によっては、欠陥住宅の不具合に悩まされながら長いローン返済生活を余儀なくされるケースも増えてくると思います。
物件の売買をする仲介会社も事によっては、知らなかったでは済まない場合も出てくると思いますし、気をつけたいものですね。
特に最近目立つのは、築30年~40年以上経った住宅のリノベーションです。
特に何が問題かというと、床下の地面が接道面より低い事です。
建物自体の劣化については悪い箇所を改修したり強度に問題があれば、後からでも補修可能ではありますが、長年時代を経過する中で前面道路の嵩上げが進み、接道する敷地は雨水が溜まってくるのでより高く地面を持っていきます。
この時、建物を建て替えない限り、床下の高さはそのままです。
1980年以前くらいの建物は、敷地内の排水設備を備えてないケース(自然浸透)が多いようです。
そうするとどうなるかというと、雨水は浸透するよりあふれる分は、低いところに流れるわけで当時の床下はまず土のままです。
よって、常に湿った状態となり劣化・腐朽が進みシロアリの温床となりやすい環境が整います。
換気は、ブロック1枚の大きさの換気口が、4m1箇所ある程度でこれも高さの関係で埋まっている場合もありその物件は殆ど換気が出来ていないことになります。
また、基礎についてですが鉄筋探査測定検査で反応があるので鉄筋コンクリーとかと思いきや、床下に入って内側から見るとみると、現在の法律では認められていないブロック基礎であることも少なくはありません。
この辺りを含めた改善は、住んでからとかでは簡単に出来るものではありません。
事前の出来る限りの現状調査と情報開示が必要ですね。
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