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瑕疵保証責任保険に中古住宅の購入時に加入するメリットとは

この記事では、中古住宅の購入時に建物の重大な欠陥を指す瑕疵(かし)を保障するための「瑕疵保証責任保険」に加入しておくメリットについてご紹介します。

築年数が経っている中古住宅を購入する際、建物に欠陥がないかや耐震性に問題がないか気になる方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は

  • 瑕疵保証責任保険に加入する4つのメリット
  • 瑕疵保証責任保険に加入する3つのデメリット
  • 瑕疵保証責任保険に加入するときの依頼先

などについてお伝えします。

購入予定の中古住宅に欠陥が見つかったときの保障について気になっている方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

瑕疵保証責任保険(瑕疵保険)とは

初めに、瑕疵保証責任保険について簡単に解説します。

瑕疵保証責任保険とは、建物の欠陥や不具合である瑕疵が見つかった際に、修繕にかかる費用を保証するための保険のことです。

万が一建物に瑕疵が見つかった場合、多額の修繕費がかかるケースもありますが、瑕疵保証責任保険に加入しておけば必要な費用を保険金でまかなうことができます。

ただし、すべての欠陥に保険が適用されるわけではなく、建物に欠陥が見つかっても保険の対象外であれば保険金が下りない場合もあるので注意が必要です。

中古住宅を購入するときに瑕疵保証責任保険に加入する4つのメリット

次に、中古住宅を購入する際に瑕疵保証責任保険をつけておくメリットについて解説します。

保険に加入しようか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

1.建物に欠陥が見つかったときに保証を受けられる

1つ目が、瑕疵保証責任保険に加入しておくと、建物に瑕疵が見つかったときに保証を受けられることです。

基礎や土台、柱、壁など、建物の構造上の欠陥が見つかった場合に、修繕費用が保証されます。

瑕疵保証責任保険に加入していなかった場合、瑕疵が発見されたときに修繕にかかる費用がすべて自己負担になってしまう恐れがあります。

そのため、万が一のときに備えておきたいという方は、あらかじめ瑕疵保証責任保険を申し込んでおくことを推奨します。

 

2.税金の控除を受けられる

2つ目が、瑕疵保証責任保険に入ることで、税金の控除を受けられることです。

瑕疵保証責任保険に加入する場合、下記の税金が控除の対象となります。

  • 登録免許税
  • 不動産取得税
  • 所得税または住民税
  • 住宅取得等資金の贈与税

土地や建物の取得時に、所有権の移転登記などをする際に支払う登録免許税や、都道府県に支払う不動産取得税が軽減されます。

また、返済期間が10年以上の住宅ローンを借り入れた場合、所得税または住民税から一定額の控除を受けられる住宅ローン控除も受けられます。

さらに、住宅の購入費用として親や親戚から資金援助を受けた場合にかかる贈与税が免除されます。

なお、令和4年度の税制改正により、昭和57年1月1日以降に新築された住宅であれば、新耐震基準を満たしていると判断され、瑕疵保証責任保険に加入していなくてもこれらの控除を受けられるようになりました。

 

3.ホームインスペクションを受けることで建物の安全性を確認できる

3つ目が、瑕疵保証責任保険の加入条件となっているホームインスペクション(住宅診断)に合格することで、安心して検査を受けた建物に住めることです。

中古住宅を購入する際に瑕疵保証責任保険に入るには、「既存住宅状況調査技術者」の資格を保有する建築士によるホームインスペクションを受け、合格する必要があります。

瑕疵保証責任保険に加入するためのホームインスペクションでは、建物が耐震基準を満たしているか、構造上に隠れた瑕疵がないかなど、住宅の基本的な性能を検査します。

検査を受けて合格すれば、建物に異常がないことが証明されるので、住宅の購入後に安心して住み続けることができます。

瑕疵保険に入る為の現地診断は、構造強度に影響のある劣化と雨漏れに起因する劣化調査に限定されており、床下や屋根裏の詳細調査も含まれません。

診断の評価としては、一定の安心感が得られる程度に留めておいた方が良いと思います。

さらに純粋に安心して住みたい場合は、EQSPLAN(イクスプラン)の「人々の幸せになる為の住まいの診断」を受けることを推奨します。

 

4.契約後のトラブルを防げる

4つ目が、建物の売買契約後に売主と買主間のトラブルを防げることです。

契約前にあらかじめ瑕疵保証責任保険に加入しておけば、万が一瑕疵が見つかっても修繕費を保険金でまかなえるので、修繕にかかる費用を売主と買主どちらが負担するのかでもめずに済み、トラブルを未然に回避できます。

中古住宅の修繕に関するトラブルは長引く傾向にあるので、前もって対策をしておきましょう。

 

中古住宅を購入するときに瑕疵保証責任保険に加入する3つのデメリット

続いて、中古住宅を購入するときに瑕疵保証責任保険に加入するデメリットについても解説します。

メリットだけでなくデメリットについても知っておき、よく検討してから加入するかどうか判断してみてください。

 

1.検査料や保険料がかかる

1つ目が、瑕疵保証責任保険に加入するための検査料や保険料が発生することです。

先ほどもお伝えした通り、瑕疵保証責任保険に加入するには、購入予定の建物がホームインスペクションに合格する必要があるので、その際の検査料に5万円~10万円ほどかかります。

また、検査料に加えて保険料を支払う必要があります。

戸建ての場合、瑕疵保証責任保険の保険料の相場は下記の表の通りです。

保険期間 2年 2年 5年
保険金額 500万円 1,000万円 1,000万円
100㎡~125㎡未満 2.6万円 2.8万円 4.9万円
125㎡~150㎡未満 2.8万円 3.0万円 5.5万円

このように瑕疵保証責任保険の加入時に、検査料と保険料を合わせて7万円~15万円ほどかかることを念頭に置いておいてください。

 

2.欠陥によっては瑕疵保証責任保険が適用されない場合もある

2つ目が、建物に欠陥が見つかっても、瑕疵保証責任保険の対象とならない場合があることです。

瑕疵保証責任保険は建物に瑕疵が見つかったときのための保険ですが、すべての欠陥が保険の対象となるわけではありません。

そのため、対象外のところで欠陥が見つかっても保険金は下りない可能性が高くなります。瑕疵保証責任保険の保証の対象となるのは、基礎や床板、柱、壁などの瑕疵です。

経年劣化による雨漏り、自然災害による雨漏りは保証対象外となります。例えば、定期的にメンテナンスが必要な屋根の場合、メンテナンスをすることなく何十年も使用し、屋根材が痛んで割れて雨漏りをすることがあります。これは経年劣化による雨漏りとなり瑕疵保証責任保険の対象外になります。また、契約後に地盤沈下によって建物が傾いたりヒビが入ったりした場合も、保険の対象外なので注意しましょう。

 

3.修繕工事が必要な場合がある

3つ目が、瑕疵保証責任保険に加入する条件をクリアするために、建物の修繕工事が必要なケースもあることです。

瑕疵保証責任保険の加入に必要なホームインスペクションを受け、もし建物が基本性能を満たしていないと判断された場合、建物を修繕して再度検査をくまなく受ける必要があります。

建物の修繕には費用がかかり、追加工事をする分工期も伸びるので入居時期が伸びてしまいます。

なお、修繕費があまりに高額になる場合は、他の物件に変えることも視野に入れてみましょう。

 

瑕疵保証責任保険に加入するときはどこに依頼すればいいの?

ここでは、瑕疵保証責任保険に加入するときの依頼先についてお伝えします。

中古住宅を購入する際に、万が一のことを考えて瑕疵保証責任保険に加入したいときには、売主が不動産会社の場合は売主に依頼し、売主が個人の場合は仲介業者や検査事業者に依頼をしましょう。

既存住宅状況調査技術者の資格を持つ建築士が在籍する建築事務所(検査事業者)に依頼した場合、ホームインスペクションを実施した後、調査結果を瑕疵保証責任保険法人に報告し、保険の契約手続きまで進めます。

また、ホームインスペクションの際に、瑕疵保証責任保険の検査項目以外の箇所にも欠陥がないかどうか調べておくことができます。

瑕疵保険に入る為の現地診断は構造強度に影響のある劣化と雨漏れに起因する劣化調査に限定されており、床下や屋根裏の詳細調査も含まれません。

診断の評価としては「一定の安心感が得られる程度」に留めておいた方が良いでしょう。

さらに純粋に安心して住みたい場合は、「EQSPLAN(イクスプラン)の人々の幸せになる為の住まいの診断」を受けることを推奨します。

イクスプランでは床下や屋根裏も、くまなくチェックしますので、購入した住宅で長く安心して住みたいという方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

瑕疵保証責任保険の加入に必要なホームインスペクションを依頼するタイミングは?

瑕疵保証責任保険に加入するには、あらかじめホームインスペクションを受けて合格しておく必要があります。

そのため、必ず建物の売買契約前にホームインスペクションを依頼しておきましょう

また、建物が保険の基準を満たしていなかった場合、修繕をして再検査を受けなければならないので、早めの依頼を推奨します。

 

中古住宅の購入の契約をする前にホームインスペクションを依頼しよう

今回は、中古住宅の購入時に瑕疵保証責任保険に加入するメリットについてお伝えしました。

あらかじめ瑕疵保証責任保険に加入しておくと、購入した建物に瑕疵があった場合に修繕費を保証してもらえ、売主との金銭トラブルを防げます。

また、ホームインスペクションに合格することで建物の安全性を確認でき、大きな地震や豪雨に見舞われたときにも、倒壊や雨漏りを心配せずに生活を送れます。

なお、瑕疵保証責任保険に加入するにはホームインスペクションの合格が必須なので、建物の契約前に検査を済ましておきましょう。

イクスプランでは、中古住宅の瑕疵保証責任保険のホームインスペクションに必要な既存住宅状況調査技術者の資格を持つ建築士が在籍しています。

維持保全型・瑕疵保険・仲介業取引に使うインスペクションは、国交省のガイドラインに基づく【重要ではあるが限定的なもの】であります。

これはインスペクションを行う目的が「純粋に安心して住めるかを知りたい」という方には十分ではありません。

当社イクスプランは、人々が幸せになる為の住まいの診断を広げていくことに注力しています。

瑕疵保証責任保険に加入する際は、ぜひ実績豊富な当社のインスペクションの検査を経験と実績豊富な弊社にご依頼ください。

 

 

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中嶋栄二 写真

記事監修:中嶋栄二
EQSPLAN(イクスプラン)一級建築士事務所代表。建築士でありながら住宅診断を行うなど、家にまつわる幅広いお悩みやご相談などに対応。年間100件以上の実績で皆様の住宅に関するお悩みを解決します。【資格等】一級建築士・耐震診断アドバイザー・住宅メンテナンス診断士・建物危険度判定士フラット35適合証明技術者など