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傾いた家に住んでいるのは危険?デメリットと原因別の対処法を紹介

新しく家を建てたときや、中古住宅に引っ越したときに、何となく家が傾いているように感じたことはありませんか?

家の傾きに気付きながら「少しくらいなら傾いていても問題ないでしょ」「リフォームをしたらお金がかかるし、しばらく様子を見よう」と放っている方もいるでしょう。

しかし、家が傾いている状態のまま住み続けても大丈夫なのでしょうか。

そこで今回は

  • 家が傾いてしまう5つの理由
  • 家が傾いている場合の5つのデメリット
  • 【原因別】家が傾いている場合の対処法

などについてお伝えします。

家が傾いていることで起こりうる問題や、問題を解決する方法がわかるので、新居に引っ越してから違和感を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

傾いた家に住んでいるのは危険!今すぐ対処を

家が傾いている画像

新居に住み始めたときや、長年住んでいる自宅が傾いていると感じた際に、「これぐらい大したことないか」「少しくらい傾いていたって大丈夫だろう」と思っていませんか?

実は家が傾いた状態を放っておいてしまうと、家の安全性が低下してしまったり体調不良の原因になったりと、さまざまなデメリットが起きます

次の章から家が傾いてしまう理由やデメリットについてお伝えしますので、ぜひチェックしてみてください。

 

家が傾いてしまう5つの理由

家が傾いてしまう主な理由は次の5つです。

  • 欠陥住宅であるため
  • 経年劣化により家が老朽化しているため
  • 地盤沈下により土台がゆるくなっているため
  • 地震の影響を受けているため
  • 白アリに建物を浸食されているため

このようにさまざまな原因によって家が傾いてしまう場合があります。

それではそれぞれ解説します。

 

1.欠陥住宅であるため

家のひび割れ・欠陥イメージ画像

1つ目の理由は、建物自体に欠陥があるためです。

柱や梁が傾いているため、床や壁、天井も傾いていたり、柱の本数や壁の枚数が足りなかったりして、家全体が歪んでしまっているケースがあります。

設計ミスや手抜き工事によって、家が傾いている欠陥住宅となってしまったパターンです。

また、きちんと地盤調査が行われず、土地の改良工事が行われないまま家が建てられ、重みに耐えられなくなり家が傾いてしまう例もあります。

家が完成してから修繕をするとなると手間がかかり、引き渡し期間も延びてしまうため、事前に第三者機関に建物の状態を確認してもらいましょう。

 

2.経年劣化により家が老朽化しているため

老朽化した古い家の画像

2つ目の理由は、家が建てられてから年数が経ち、経年劣化により家が老朽化しているためです。

家が建てられてから年月が経つと、床や柱、土台部分が劣化したり腐食したりしてきます。

カビや雨漏りにより、建物の構造部分が劣化して家が傾く原因となります。

このような場合は設計ミスや施工ミスがあったわけではなく、長年住み続けているうちに劣化してきたことが考えられます。

家が劣化したまま放置してしまうと、地震や台風などの災害が起きたときに被害が大きくなってしまうため、日頃からメンテナンスを行っておきましょう。

 

3.地盤沈下により土台がゆるくなっているため

地盤沈下のイメージ

3つ目の理由は、地盤沈下により土台がゆるくなっているためです。

水はけが悪く軟弱な土地や、大地震により液状化現象が起きた場合、地下水を大量に汲み上げた場合に、地盤沈下により家が傾いてしまう不同沈下が引き起こされるケースがあります。

地盤が弱い土地に家を建てると、家の重みによってどんどんと沈んでしまい、傾きが次第に大きくなっていきます。

地盤の改良工事は高額になるため、あらかじめ地盤検査を不動産会社や建築会社に依頼し、地盤の強さを確認しておきましょう。

 

4.地震の影響を受けているため

地震のイメージ画像

4つ目が、地震によって大きな揺れが起きたことで、土地が液状化してしまったり、建物がダメージを受けたりしているためです。

大地震が起こると地下の水が噴出してしまい、土が泥のようになる液状化現象が起こります。

土台となる土地がゆるくなってしまうと、家が水平に保てなくなり、だんだんと傾き出します。

また、強い揺れによって建物の土台と基礎の部分がずれてしまい、圧力が均等にかからず、家が傾く原因となる場合もあります。

このように地震発生後に家が傾いてしまうケースもあるため、気になった場合はホームインスペクター(住宅診断士)に自宅を検査してもらいましょう。

 

5.白アリに建物を浸食されているため

白アリに侵食されたイメージ

5つ目が白アリに浸食され、家の柱がもろくなっているためです。

白アリは建物に住み付き木材を食べるため、柱や梁などの建物の構造部分がもろくなってしまいます。

構造部分を白アリに食い荒らされてしまうと、建物の重量を支えられなくなり、家が傾いてしまう原因となります。

白アリが繁殖してしまうと家の劣化が進んでいってしまい、災害時に被害が甚大になる恐れがあるため、早めに専門業者に駆除をしてもらいましょう。

 

家が傾いている場合の5つのデメリット

家が傾いている場合のデメリットを説明するイメージ

次に、家が傾いている場合のデメリットについてお伝えします。

家が傾いていることで生じるデメリットは次の5つです。

  • 家が倒壊する恐れがある
  • 家の耐震性が弱まる
  • 家を売却するときに価格が低くなる
  • 防犯面で問題がある
  • 体調不良の原因になる

それではそれぞれ詳しく解説します。

 

1.家が倒壊する恐れがある

1つ目が、家が傾いていることにより倒壊する恐れがあることです。

家が傾いているとバランスが偏ってしまい、外壁や基礎、壁にヒビが入る場合があります。

また、不同沈下の場合はだんだんと傾きが大きくなり、衝撃に弱くなってしまいます。

このような状態で地震発生時に大きな揺れが起きると、家が倒壊してしまう恐れがあり、大変危険です。

災害が起こる前に家を平行な状態に直しておき、安全性を確保しておきましょう。

 

2.家の耐震性が弱まる

2つ目が、家が傾いていると耐震性が弱まってしまうことです。

家が傾いていると柱や壁、基礎にひびが入っていたり、土台や柱にずれが生じていたりする場合があります。

このような場合は建物が耐震基準を満たしていない恐れがあり、大きな地震が起きたときに倒壊したり破損したりする危険性が高くなります。

家が倒壊してしまうと大事故につながるため、事前に耐震診断を受けておくことをおすすめします。

 

3.家を売却するときに価格が低くなる

3つ目が、家が傾いている場合は、売却時に価格が下がる傾向にあることです。

「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」によると、家の傾きの許容範囲は次のように定められています。

  • 新築の家なら3/1,000以内(0.17度以内)
  • 中古住宅なら6/1,000以内(0.34度以内)

この基準以上に建物が傾いている場合は、欠陥がある瑕疵(かし)物件となるため、販売価格が下がる可能性が高いです。

床が傾いている場合は100万円程度、基礎が沈下している場合は300~500万円ほど値下げされます。

建物の構造のみが傾いている場合は100万円ほどで修繕できるので、リフォームを済ませてから販売することをおすすめします。

ただ、地盤が沈下している場合は、地盤改良工事には300万円~500万円ほどかかるケースもあるため、予算を考慮してから判断しましょう。

 

4.防犯面・断熱性で問題がある

4つ目が、家が傾いていると防犯面で問題があることです。

家が平行でないとドアや窓枠が曲がってしまい、鍵がきちんと閉められなくなります。

また、ドアや窓がきちんと閉まらないと外気が入りやすく、家の中の温まった空気が出て行ってしまうため、断熱性も低下します。

ドアや窓を施錠していない状態だと防犯性が弱まり、断熱性が低いと光熱費が余計にかかってしまうため、早めに対処しておきましょう。

 

5.体調不良の原因になる

5つ目が、家が傾いた状態のまま生活すると、体調不良の原因になることです。

傾いた家で生活していると平衡感覚が鈍ってしまい、頭痛やめまいを引き起こしやすくなり、食欲不振や睡眠障害につながる恐れがあります。

また、傾いた状態に体が慣れてしまうと、平行なところを歩いているときにつまづいてしまったり、物が歪んで見えたりします。

このような場合は、家の傾きを直さなければ体調が改善されないので、早めに施工業者やリフォーム会社に修繕を依頼しましょう。

 

【原因別】家が傾いている場合の対処法

家が傾いている場合の対処法イメージ

続いて、家が傾いている原因別の対処法についてお伝えします。

ここでは次の原因で家が傾いている場合の対処法を解説します。

  • 地盤沈下の場合
  • 家の構造に問題がある場合

それぞれ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

地盤沈下の場合

地盤沈下によって家が傾いている場合は、地盤改良工事を行います。

地盤工事の種類は次のとおりです。

傾きの程度・地盤の弱さ
硬質ウレタン注入工法 傾き5cm程度まで
安定した地盤で用いられる
グラウト注入工法 傾き5cm程度まで

軟弱な地盤でも可能な場合がある

土台上げ工法 傾き10cm程度まで
安定した地盤で用いられる
耐圧版工法 傾きが大きくても可能
安定した地盤で用いられる
鋼管圧入工法 傾きが大きくても可能
地盤沈下の修正もできる

「硬質ウレタン注入工法」はベタ基礎にウレタン樹脂を注入し、膨張した力で基礎を押し上げて直します。

「グラウト注入工法」はベタ基礎の下にグラウト剤を注入し、圧力で地盤を固めて建物の傾斜を元に戻す方法です。

土台上げ工法はプッシュアップ工法とも呼ばれ、基礎部分と土台部分を切り離し、専用のジャッキなどで建物を持ち上げ、モルタルで隙間を埋めます。

耐圧版工法は、建物の基礎の下を掘って耐圧版(耐圧盤)を敷き、油圧ジャッキで家を持ち上げ、掘った部分にモルタルを圧入する方法です。

傾きの程度や地盤の固さによって方法が変わるため、どの工法が合っているか施工業者に相談してみてください。

 

家の構造に問題がある場合

家の構造に問題がある場合は、施工業者に修繕をしてもらうか、劣化または腐食している部分をリフォームしてもらえるよう、リフォーム会社に依頼しましょう

新築の建設時に欠陥が見つかった場合は施工業者に修繕を依頼し、中古物件の契約時に欠陥が見つかった場合は、修繕をしてもらえないか売主に確認をしてみましょう。

また、自分の自宅が劣化してきた場合は、リフォーム会社に依頼して床板を支える根太(ねだ)を交換してもらったり、床材を貼り替えたりしてもらいます。

新居に移り住む場合は、引っ越しをする前に修繕をしたもらった方が手間がかからないため、事前にホームインスペクション(住宅診断)を受け、欠陥がないか確認することをおすすめします

自分が住んでいる家をリフォームする際は、あらかじめ検査を受け、どの箇所に欠陥があるか調べておくと、リフォーム費用がいくらかかるのかわかりやすくなります。

 

建物の欠陥を放置していると将来的に傾く可能性が高い

建物の欠陥イメージ

家の柱や壁にひびが入っているなどの欠陥を放置してしまうと、すぐには症状が現れなくても将来的に建物が傾いてしまう可能性があります

欠陥がある建物は次第に家の重さに耐えられなくなり、少しずつ家の傾きがひどくなってきてしまいます。

また、基礎や土台に欠陥があると耐震基準を満たしていない可能性が高く、大きな地震が起きたときに家が傾いたり倒壊したりする恐れがあります。

家の不具合を見つけたらすぐに修繕し、不安を取り除いておきましょう。

 

家の傾きの許容範囲はどのくらい?

傾いた家のイメージ写真

「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」によると、家の傾きの許容範囲は次のとおりです。

  • 新築住宅:3/1,000以内(0.17度以内)
  • 中古住宅:6/1,000以内(0.34度以内)

この基準内であれば許容範囲となるため、家の傾きが気になったときは水平器や家の傾きを調べられるスマホアプリを使い、基準を超えていないか確かめてみてください。

 

家の傾きや耐震性が気になったときはどうすればいい?

住宅診断イメージ

自分が住む家の傾きや耐震性が気になったときは、ホームインスペクションや耐震診断を行える資格を持った建築士が在籍する建築事務所に相談することをおすすめします

全国の建築事務所では、家の欠陥を調べるホームインスペクションや、建物が耐震性を満たしているかチェックする調査を請け負っているところがあります。

建築のプロである建築士が調査にあたるため、家の欠陥をしっかり調べられます。

イクスプランではホームインスペクションと耐震診断を承っていますので、ぜひご相談ください。

 

家の状態が不安なら住宅診断(ホームインスペクション)を受けよう

イクスプランがホームインスペクションを行っている画像

今回は、傾いた家に住むデメリットや対処法についてお伝えしました。

傾いた家に住み続けると、災害に遭ったときに建物の被害が大きくなり、平衡感覚が狂うことで体調不良の原因となりえます。

なるべく早く地盤や家を修繕し、安全な生活を手に入れましょう。

イクスプランでは、周辺の土地や建物に異常がないか調べるホームインスペクションを承っております

細かい点検項目を1つ1つチェックし、問題がないか調査いたします。

また、耐震診断も同時に実施できますので、大きな地震が起きたときに建物が揺れに耐えられるのかを確かめられます

家の傾きや耐震性に不安を感じている方は、ぜひ当社へご相談ください。

 

お問い合わせ・ご相談はこちら

  • (株)EQSPLAN(イクスプラン)一級建築士事務所
  • 住所:〒814-0121福岡県福岡市城南区神松寺3-14-20-1013
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中嶋栄二 写真

記事監修:中嶋栄二
EQSPLAN(イクスプラン)一級建築士事務所代表。建築士でありながら住宅診断を行うなど、家にまつわる幅広いお悩みやご相談などに対応。年間100件以上の実績で皆様の住宅に関するお悩みを解決します。【資格等】一級建築士・耐震診断アドバイザー・住宅メンテナンス診断士・建物危険度判定士フラット35適合証明技術者など