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新築の一軒家を建築中に、できれば自分の目で家が建つ工程を見ておきたいですよね。
しかし、仕事が忙しくて時間が取れない、遠方に住んでいて頻繁に通えない、小さい子供がいて建築現場に連れていけないなどの理由で、なかなか見学ができない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は
- 新築の建築現場を見に行く5つのメリット
- 新築の建築現場を見学するときのチェックポイント
- 新築建築中に忙しくて見に行けないときはどうすればよい?
などについてお伝えします。
できるだけ新築の建築現場を見学した方がよい理由、頻繁に見学に行けない方へおすすめのサービスについて紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
完成後だけでなく建築中も見学に行った方がいいの?
はじめに、新築の建築中に見学に行った方がよいのかをお伝えします。
結論から言うと、建物が完成した後だけでなく、建築途中も定期的に見学をした方がよいです。
なぜなら建築中に見ておくと現場の状態を確認でき、丁寧に作業が進められているかや、予定通りに工事が進んでいるかどうかなどをチェックできるためです。
また建築過程を見続けていると、自分の家に愛着がわき、満足度も高まるでしょう。
その他新築の建築現場を見に行くメリットについて、次の章から解説していきます。
新築の建築現場を見に行く5つのメリット
続いて、新築の建築現場を見に行くメリットについて解説します。
新築の建築現場を見に行くメリットは下記の5つです。
- 家の内部を確認できる
- 建築途中の方が修正しやすい
- 施工ミスやスケジュールの遅れに気付ける
- 大工さんからアドバイスをもらえる
- 間取りに合わせて家具や家電を用意できる
それでは、それぞれお伝えします。
1.家の内部を確認できる
1つ目が、建築途中であれば家の内部を確認できることです。
建物の完成後は内部は見られないので、建築途中に見学に行く大きなメリットとなります。
家の内部を見るときは、下記の点をチェックしておきましょう。
- 基礎
- 床下
- 柱
- 断熱材
設計書通りに鉄筋が組まれているかや、ひびが入っていないか、留め具がしっかり固定されているか、断熱材がきっちり敷き詰められているかを確認してみてください。
気になった点は大工さんや現場監督に質問をし、疑問点を解消しておくとよいでしょう。
2.建築途中の方が修正しやすい
2つ目が、建物の仕様の変更を依頼する場合、建築途中の方が修正しやすいためです。
新築を建てる場合は、図面をもとに家を建てていきますが、実際建物を見てみるとイメージと違ったということがあります。
家が完成してから作り直そうとすると、修繕に時間がかかりコストもかかってしまいます。
しかし建築途中であれば、棚を追加したい、収納扉を開き戸にする予定だったけれど、やっぱり引き戸にしたいときに修正対応しやすいです。
ただ、建築途中であれば何でも変更できるわけではなく、建物の構造上できない場合もあります。
3.施工ミスやスケジュールの遅れに気付ける
3つ目が、第三者の目が入ることで、施工ミスやスケジュールの遅れに気付けることです。
万が一設計図通りに施工がされていなかった場合に、工事の依頼主である施主(せしゅ)が見学したときに発見できるケースもあります。
また、予定よりも工事が遅延している場合は、施主から建築会社に連絡をし、施工業者とスケジュールの調整をしてもらうよう働きかけることもできます。
施工ミスに気づかず、新居に住み始めてから欠陥に気付いた場合、修繕に手間がかかってしまいます。
工期が遅れると家の引き渡し時期がずれてしまうため、工程表を確認し、工事が予定通り進められているかチェックしておきましょう。
4.大工さんからアドバイスをもらえる
4つ目が、見学中に大工さんや現場監督から直接アドバイスをもらえることです。
頻繁に建築現場に見学に行っていると、大工さんや現場監督とあいさつを交わすうちに会話をするようになっていきます。
その会話の中で「階段をこういう風に変えたら使いやすいんじゃないか」「下に音が響かないようにするために、2階の子供部屋に下地を付けたらどうだろう」など、アドバイスをもらえることがあります。
こうしたアドバイスは実際に施工をしている職人さんにしかできないものなので、見学に行った際は様子を見ながら、大工さんや現場監督に話しかけてみてください。
5.間取りに合わせて家具や家電を用意できる
5つ目が、家の間取りに合わせて家具や家電の準備をしておけることです。
建築現場に見学に行っていれば、家の間取りや寸法を把握できるため、家が建つ前に家具や家電を決めておけます。
欲しい家具や家電を決めたら、家具や家電のサイズに切った新聞紙を持参し、実際に設置する場所に新聞紙を敷いて確認してみましょう。
このとき、きちんと物が収まるのか、動線に問題がないかをチェックしておいてください。
新築の建築現場を見学するときの5つのチェックポイント
次に、新築の建築現場を見学するときのチェックポイントについてお伝えします。
新築の建築現場を見学するときのチェックポイントは下記の通りです。
- 建物の基礎をチェックする
- 耐震性を確認する
- 設計図通りに工事が進められているか確認する
- 遮音性をチェックする
- 自宅周辺の環境も見ておく
それではそれぞれ解説します。
1.建物の基礎をチェックする
1つ目が、建物の基礎をチェックすることです。
建物の基礎は、家の耐震性や耐久性を左右する重要な部分なので、建築の初期段階から見学をしておくとよいでしょう。
家の基礎はまず鉄筋を設置する配筋から行われます。
鉄筋の本数や間隔が設計書通りになっているかどうかは、コンクリートで固められた後では確認できないため、その前に確認をします。
2.耐震性を確認する
2つ目が、建物の耐震性を確認しておくことです。
日本は地震などの災害が多い国なので、家の耐震性は重要なポイントとなります。
家の耐震性についてどのように確認すればいいのかわからない方は、構造見学会に参加してみることをおすすめします。
建設会社や施工会社では、建設途中の家の構造を見られる構造見学会を実施しているところもあります。
構造見学会では、地震の揺れに耐える耐力面材や、断熱材、床の下地、壁の内部の柱などを見学でき、スタッフから説明を受けられます。
どのような材料を使っているのかや、どのように施工が行われているのかをわかりやすく説明してもらえるので、自分の家の耐震性を調べる参考にしてみてください。
3.設計図通りに工事が進められているか確認する
3つ目が、設計図通りに工事が進められているか確認することです。
家の建築現場に見学に行った際は、設計図を持参し、図面通りに施工されているかどうかチェックしましょう。
柱の本数を確認したりメジャーで寸法を測ったりして、図面とズレがないか調べてみてください。
現場の状況によっては仕様の変更が必要になるケースもあるため、変更になる場合はどのように変わるのかを確認しておきましょう。
4.遮音性をチェックする
4つ目が、家の遮音性を確認しておくことです。
建物の遮音性は生活する上で重要なポイントなので、完成前にきちんとチェックしておきましょう。
現場の方の許可を取ってから、2階部分でジャンプをしたときに1階まで音が響かないか、別の部屋で音楽を流したときに、隣の部屋まで音が漏れないかなどを確かめます。
遮音性が低くても、建築途中であれば遮音性の高い壁で補強するなど対策ができ、入居後に快適な生活を送れるでしょう。
5.自宅周辺の環境も見ておく
5つ目が、建物だけでなく自宅周辺の環境も見ておくことです。
新築を建てる場合、家の住み心地以外に自宅周辺の環境も重要です。
家の近くにスーパーやコンビニはあるか、ゴミ出しはきちんとされているか、道路がきれいに片付いているかなど、住み始めてからのことをイメージしておくとよいでしょう。
新居に引っ越してからがっかりすることがないよう、自宅周辺の情報も把握してみてください。
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建築現場を見学するときの持ち物
建築現場を見学するときにあると便利な持ち物は下記の通りです。
- スリッパ
- 設計図
- 工程表
- デジタルカメラ
- 方位磁石
- メジャー
- 筆記用具
- 家具や家電のサイズを記入したメモ
土足で入ってしまうと靴の汚れが付着してしまうので、スリッパを用意しておきましょう。
また、建築会社から渡された設計図や工程表を持参し、図面通りに施工されているか、予定通りに工事が進んでいるかをチェックします。
建築現場の見学時は、きちんと工事がされているか第三者に確認してもらうときや、万が一施工ミスがあったときのために、建築過程をカメラで撮影して証拠を残しておくとよいです。
日当たりなどを確かめるために方位磁石を用意し、メジャーで寸法を確認します。
気になった点をメモできるよう筆記用具も用意しておき、家具や家電が決まっているときはサイズをメモして当日持って行ってください。
建築現場を見学するときに手土産は必要?何時頃行けばいい?
建築現場を見学する際は、手土産を持って行かなくてもかまいません。
しかし、手土産を渡すときに大工さんや現場監督と会話をするきっかけになるため、感謝の気持ちを伝えたい方は用意しておくとよいでしょう。
また、建築現場に見学に行く時間は、12~13時頃のお昼休憩の時間か、10時と15時頃の休憩時間がおすすめです。
なるべく作業の邪魔にならない時間帯に行き、様子を見ながら大工さんや現場監督に声をかけ、コミュニケーションを取ってみましょう。
新築の建築現場を見学するときの注意点
この章では、新築の建築現場を見学するときの注意点について解説します。
新築の建築現場を見学するときの注意点は下記の通りです。
- 必ず確認をしてから見学をする
- 見学時は現場の方の指示に従う
- 作業の邪魔にならないようにする
それではそれぞれお伝えします。
必ず確認をしてから見学をする
新築の建築現場を見学するときは、必ず建築会社や施工業者に見学をしてもよいか確認を取るようにしましょう。
たとえ自分が住む家であっても、建築中の建物の所有者は施工業者です。
家の引き渡しの契約をするまでは自分の所有物ではないため、無断で立ち入ってはいけません。
また、施工業者には現場監督の責任があるので、施主が見学中にケガをしてしまった場合、施工業者が責任を負うことになります。
誰もいない建築現場に勝手に入り、物が落ちて頭にぶつかったり転倒したりするなどしてケガをしたときでも、現場監督の過失となってしまいます。
このような理由から、建築現場を見学する際は事前に許可をもらってから行い、施工業者の方がいるときに見学するようにしましょう。
見学時は現場の方の指示に従う
建築現場の見学時は、現場の方の指示に従って行動するようにしましょう。
好き勝手に現場の中をウロウロしてしまうと、作業をしている方の邪魔をしてしまったり、ぶつかって破損させてしまったりする可能性があります。
建築現場は足場が悪く、工具など取り扱いに注意すべき道具も置いてあるので、現場にいる方の指示を守り、安全に見学をしてください。
作業の邪魔にならないようにする
建築現場を見学するときは、くれぐれも作業の邪魔をしないよう配慮しましょう。
建築現場を見学できる機会はあまりないため、近くで作業をする様子を見たり、大工さんにあれこれ質問したくなったりするかと思います。
しかし、作業している最中に近付きすぎてしまうと危険ですし、何度も話しかけられては大工さんたちは作業に集中できなくなってしまいます。
作業が遅れると予定がずれ込んできてしまうため、邪魔にならない程度に工事の様子を観察し、適切なタイミングで話しかけるようにしてみてください。
新築建築中に忙しくて見に行けないときはどうすればよい?
ここまで建築現場の見学についてお伝えしましたが、忙しくてなかなか見学できない方は、建築事務所の住宅検査を受けることをおすすめします。
全国の建築事務所では、新築住宅の土台工事から完成までの建築工程の検査を行っているところがあります。
住宅のプロである建築士がそれぞれの工程を検査するため、家の欠陥を未然にチェックすることができます。
また施工業者や建設業者ではなく、第三者が検査をすることで、中立的な立場で施工に関する指摘をしてもらえます。
イクスプランでも新築の建築工程を検査するあんしん工程検査を承っておりますので、ぜひお問い合わせください。
新築現場を見学できないときはイクスプランのあんしん工程検査の利用がオススメ
今回は新築建築中の見学に行くべきか、見学をするメリットなどについてお伝えしました。
定期的に見学をするのが難しい、自分で施工状態をチェックすることに不安がある方は、イクスプランのあんしん工程検査をおすすめします。
当社のあんしん工程検査では、主に下記の点をくまなく検査いたします。
- 基礎部分
- 構造部分
- 防水や壁断熱
- 壁ボード
- 外部土台
- 外壁
- 内部ボード
設計図通りに基礎の鉄筋が設置されているかや、コンクリートの厚みが十分にあるか、亀裂や破損している部分がないかを徹底的に調べます。
また、金具や金具の個数が適切かやきちんと設置されているか、屋根や壁に防水シートがしっかり貼られているか、断熱材が隙間なく敷き詰められているかなどもチェックします。
完了検査では建物が水平であるか調べ、扉の建て付けや配管設備に問題がないか、窓枠がきちんとはめ込まれているかなどを確認します。
経験豊富な建築士が検査を担当し、万が一建物に欠陥が見つかったときでも新居に住み始める前に修繕できます。
不安なくマイホームでの新生活をスタートした方は、ぜひ当社へご相談ください。
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- 記事監修:中嶋栄二
- EQSPLAN(イクスプラン)一級建築士事務所代表。建築士でありながら住宅診断を行うなど、家にまつわる幅広いお悩みやご相談などに対応。年間100件以上の実績で皆様の住宅に関するお悩みを解決します。【資格等】一級建築士・耐震診断アドバイザー・住宅メンテナンス診断士・建物危険度判定士フラット35適合証明技術者など