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マンション内覧会後にがっかりしないための5つのチェックポイント

この記事では、マンションの内覧会の注意点についてご紹介します。

新しく始まる生活にわくわくする内覧会。

しかし、内覧が終わっていざ入居してみると「思っていたのと違った」「床や壁に凹みがあったり、クロスがはがれたりしているのが気になる」とがっかりしてしまうケースも。

このような状態では、せっかく新しい家に引っ越しても喜びが半減してしまいますよね。

 

そこで今回は

  • マンションの内覧会でチェックすべき5つのポイント
  • 内覧会後がっかりしないために注意する5つの点

などについてお伝えします。

内覧会の重要性や当日の流れがわかるので、後悔しないよう内覧会で新しい家をしっかりチェックしておきたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

マンションの内覧会とは

始めに、マンションの内覧会とはどういったものなのかを解説します。

マンションの内覧会は、購入者に施工の仕上がりを確認してもらうために実施されるもので、マンションの施工がほとんど終わった頃に行われます。

大規模な内覧会以外は担当者が立会い、部屋の間取りや設備の使い方などの説明を受けます。

図面や計画通りに施工されているかや、窓やドアの建て付けに問題がないか、傷や汚れがないかなどをチェックシートに記入し、万が一不具合があった場合は担当者に伝え、修繕してもらえるか相談します。

内覧会の所要時間はおよそ2時間程度ですが、あらかじめ見学時間が限られている場合もあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。

 

マンションの内覧会の重要性について

次に、マンションの内覧会の重要性について解説します。

マンションの内覧会が重要な理由は、マンションの入居後に建物の欠陥や不具合を見つけても、引き渡し後だと売主に修繕の費用を支払ってもらえない、あるいは修繕に応じてもらえない場合があるためです。

マンションに入居してから建物の異常を見つけても、購入者の責任だと言われ、補修費用が自己負担になってしまうケースもあります。

マンションの引き渡し前であれば、建物に問題があった場合は施工業者の責任となり、無償で修繕工事をしてくれる可能性が高いので、内覧会の際にしっかりチェックしておくことが大切です。

建物の欠陥を放置してしまうと、床が大きく傾いてしまうなど生活していくのに不具合が生じる恐れがあるため、入居前にきちんと申告しておきましょう。

なお、自分で建物の不具合を確認するのは心配だという方は、建築のプロに内覧会に同行してもらい、問題点がないかチェックしてもらう同行サービスを利用する方法もあります。

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マンションの内覧会でチェックすべき5つのポイント

次に、マンションの内覧会でチェックすべきポイントについて解説します。

マンションの内覧会では、元々の計画通りに工事がされているか、実際に触ってみて不備はないかをよくチェックしましょう。

 

1.図面や契約時と同じように施工されているか

チェックポイント1つ目が、図面や契約時に説明を受けたときと同じように施工がされているかどうかです。

マンションの内覧会に参加する際は部屋の図面を持参し、メジャーで高さや間口を測ります。

また、下記の項目が図面通りかどうかチェックしてください。

  • 収納スペースの数と幅
  • コンセントやスイッチの数
  • 天井の高さ
  • 照明の位置と種類
  • キッチンの間口と高さなど

万が一図面と異なる場合は写真に撮って証拠を残す、付箋を貼るなどした後、内覧会シートに記入し、報告をするとよいでしょう。

 

2.床や壁が傾いていないか

チェックポイント2つ目が、床が水平で壁が垂直であるか「施工精度」をチェックすることです。

水平器を用意できれば計測をすると確かですが、ビー玉など丸いものを床に置いて転がるかどうか調べる方法もあります。

水平器で測って3/1000以上勾配がある、ビー玉がコロコロと転がるようであれば指摘をしましょう。

床が水平でないと家具を置いたときに隙間ができ、建て付けが悪くなるため、地震が起きた際に倒れる恐れがあります。

また、床が傾いた場所で生活をすることで、頭痛やめまいといった健康問題が出る場合もあるので、きちんと担当者に報告をして修繕を依頼しましょう。

 

3.傷や汚れがないか

チェックポイント3つ目が、内装の仕上がりをチェックすることです。

床や壁に傷や汚れがないか、継ぎ目が浮いていないか、凹んでいるところはないかなど、細かく見ていきましょう。

施工は人の手で行われるので、どうしても作業中に傷を付けてしまうこともあります。

しかし、気になった点をそのままにしてしまうと入居後に気持ち良く過ごせないため、傷やシミが目立つ場合は補修をお願いしましょう。

 

4.ドアや窓の開閉がスムーズにできるか

チェックポイント4つ目が、ドアや窓を開け閉めしてスムーズに動くかどうかです。

ドアを開け閉めして重く感じないか、取っ手はしっかり取り付けられているか、窓のカギが閉めにくくないかをチェックします。

ドアや窓の開閉に不具合があった場合、建て付けに問題があるため、修繕を依頼しておくことをおすすめします。

 

5.点検口から水漏れをしていないか

チェックポイント5つ目が、点検口や排水管を見て水漏れをしていないかどうかです。

水を出してみて点検口やキッチン・洗面所などの排水管から水漏れをしていないか、周りにシミができていないか、異臭がしないかをチェックします。

点検口は天井など見えにくいところにあるため、施工業者の方に開けてもらって確認をしましょう。

水漏れをしていると漏水やカビが発生する原因となるため、きちんと修理してもらった方がよいです。

 

内覧会後がっかりしないために注意する5つの点

続いて、内覧会後にがっかりしないために注意すべき点について解説します。

マンションに入居してから窓の建て付けが気になる、あちこちに傷が付いていてがっかりしたということがないよう、内覧会のときにしっかりチェックしておきましょう。

 

1.遠慮せず気になった点を担当者に確認する

1つ目が、見学をしていて気になった点は、臆せずすべて質問をすることです。

「担当者が一生懸命説明をしてくれたのに、指摘をするのは申し訳ない」「傷があることをさりげなく伝えたけれど、気にする程度ではないと言われた」など、担当者に面倒な客だと思われたくないと我慢してしまう方もいます。

しかし、内覧会が終わった後に修繕してほしいと伝えても、売主側は職人の手配など対応に困ってしまいますし、修繕に応じてくれない場合もあります。

マンションを購入したら長い間住み続けることになるので、写真など証拠を見せながら「この箇所が気になるので修繕をお願いできますか?」と相談してみてください。

施工の不具合があった場合は、施工業者に問題があるので遠慮せずに伝え、気になった点は補修をしてもらい、気分良く新居で暮らせるよう交渉しましょう。

 

2.時間をかけて部屋の隅々までしっかりチェックをする

2つ目が、内覧会では時間を気にせず、納得がいくまで部屋をチェックすることです。

内覧の時間が限られている場合以外は、時間をかけて隈なく確認をしていきましょう。

先ほどお伝えしたチェックポイントを参考にし、見落としがないよう細かく見ていきます。

収納スペースを開け閉めしてみる、インターホンを鳴らす、浴室の給湯スイッチを入れるなどして設備の動作確認も行ってみましょう。

 

3.あらかじめチェックリストを用意しておく

3つ目が、内覧会では作成しておいたチェックリストを持参し、リストに沿ってチェックすることです。

何も用意せずに内覧会に行って見学を済ませてしまうと、確認すべきところの見落としがあり、きちんと見ておけばよかったと後悔することが予想されます。

項目ごとにチェックする箇所を書き出し、内覧会で1つ1つ調べて確認漏れがないようにしましょう。

 

4.保証の期間や範囲を確認しておく

4つ目が、設備の保証期間や保証範囲を確認しておくことです。

換気扇が上手く作動しないなど、マンションの設備に不具合が起きた場合、何年以内であれば保証してもらえるのか、どのような症状が保証の範囲になっているのかを確認しておきましょう。

どこまでなら無料で修理してもらえるのか、有料の場合どのくらいの費用がかかるのかを担当者に質問しておくと、故障してしまったときに慌てずに対応できます。

 

5.家族全員で参加する

5つ目が、内覧会は家族そろって参加することです。

例えば旦那さんが一人で内覧会に参加した場合、入居して奥さんが料理をしてみると、身長とキッチンの高さが合わず、使い勝手が悪かったというケースもあります。

また、子供部屋を1つにしたけれど、部屋が同じだと勉強に集中できないと子供たちから苦情が出たなど後悔するため、できるだけ家族全員で内覧会に参加することをおすすめします。

なお、複数の目があることで一人では気付けないところに目が向きやすくなるため、予定を合わせて内覧会に参加するとよいでしょう。

 

マンションの内覧会当日の流れ

最後に、マンションの内覧会当日の流れについてご紹介します。

内覧会は主に下記の手順で進められますので、どのタイミングで質問をするかなどイメージしてみてください。

  1. エントランスで受付をする
  2. 担当者から内覧会の流れについて説明を聞く
  3. 担当者と一緒に部屋を見学する
  4. 内覧会シートに記入をする
  5. 共用部分の使い方について説明を受ける

まずはマンションのエントランスで担当者と待ち合わせをし、受付を済ませます。

内覧会はスタッフと不動産会社の担当者、施工会社の担当者が付く場合が多いです。

受付を済ませたら担当者から内覧会の流れについて説明を受けます。

その後契約した部屋へ移動し、メーターボックスなど室外の設備の説明を受け、室内の内覧に入ります。

中に入るとキッチンや浴室、洗面所など設備に関する説明がされます。

その後はチェックリストや図面を元に部屋中を確認し、同行している担当者に質問をしながら進め、気になった点は内覧会シートに記入をしていきます。

見学が終わったら駐車場や駐輪場、郵便ポスト、宅配ロッカー、ゴミ置き場、エントランスのオートロックなど、マンションの共有部分の説明を受けて終了です。

 

内覧会で必要な持ち物

  • マンションの部屋の図面のコピー
  • メジャー
  • 水平器・ビー玉
  • デジタルカメラ・スマホ
  • 低めの脚立
  • 懐中電灯
  • スリッパ
  • 付箋
  • タオル

内覧会に参加する際は、図面と同じように施工されているか確認するため、図面のコピーを持参しましょう。

道具を使って幅や高さ、水平であるかを測り、高いところや暗いところは脚立や懐中電灯を使います。

気になった箇所は、写真に残したり付箋を張ってわかりやすくしておきます。

ケガをしたり汚れが付いたりしないようスリッパを持って行き、水を出した後に拭き取れるようタオルを持参するとよいでしょう。

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プロの内覧会同行サービスの利用もおすすめ

今回は、マンションの内覧会の注意点についてお伝えしました。

建物の不具合をすべて調べるのは難しいので、建築に詳しいプロの内覧会同行サービスを利用することをおすすめします。

イクスプランでは、建築士がマンションの内覧会に同行し、ホームインスペクション(住宅診断)を実施するサービスも行っております。

専用の機器を使い、天井裏や床下、屋根の周辺など、目では見えない部分に欠陥がないか隈なく検査をします。

建築の専門家でないとわからない不具合に気付くことができるので、マンションの内覧会に行かれる際はぜひ当社にご依頼ください。

 

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中嶋栄二 写真

記事監修:中嶋栄二
EQSPLAN(イクスプラン)一級建築士事務所代表。建築士でありながら住宅診断を行うなど、家にまつわる幅広いお悩みやご相談などに対応。年間100件以上の実績で皆様の住宅に関するお悩みを解決します。【資格等】一級建築士・耐震診断アドバイザー・住宅メンテナンス診断士・建物危険度判定士フラット35適合証明技術者など