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金消契約に落ちる理由とは?契約の流れや注意点を解説

住宅ローンの契約をする際、金融機関から融資を受けるときに契約する「金消契約(金銭消費貸借契約)」。

この金消契約の審査に落ちてしまうと、住宅ローンを組めません。

そのため、「自分は金消契約に落ちないだろうか?」「金消契約をするときはどんなことに気を付ければよいのだろう・・・」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は

  • 金消契約に落ちる5つの理由
  • 住宅ローンを申し込んでから融資が実行されるまでの流れ
  • 金消契約をするときの注意点

などについてお伝えします。

金消契約の審査に通過し、住宅ローンを問題なく借り入れたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

金消契約(金銭消費貸借契約)とは

金消契約(金銭消費貸借契約)とは

始めに、金消契約(金銭消費貸借契約)について解説します。

金消契約とは、住宅の購入者が金融機関から住宅ローンを借り入れる際に結ぶ契約のことです。

金消契約を結び住宅ローンを借りた借主は、借入額と同額の金銭、または利息がある場合は利息分も含めて貸主に返済をしていきます。

この契約の際に、金融機関は主に住宅ローンの対象となる住宅に抵当権を設定します。

金消契約には主に下記の項目が記されています。

  • 契約日
  • 貸主と借主の住所や氏名
  • 貸付日
  • 貸付金額
  • 利息(適応金利)について
  • 返済方法
  • 返済期日
  • 遅延損害金について
  • 期限の利益喪失事由

 

金消契約に落ちる5つの理由


次に、金消契約の審査に落ちる理由について解説します。

金消契約の審査に落ちる理由は下記の通りです。

  • 住宅ローンの完済時の年齢が高い
  • 収入の安定性が見込めない
  • 信用情報に問題がある
  • 返済負担率が高い
  • 建物の担保評価が低い

それではそれぞれお伝えします。

 

1.住宅ローンの完済時の年齢が高い

金消契約の審査に落ちる理由の1つ目が、住宅ローンを完済する時点の年齢が高いことです。

多くの金融機関では、住宅ローン完済時の年齢を80歳未満としています。

そのため、ローン完済時の年齢が80歳を超える計画であると、金消契約の仮審査に落ちる可能性が高いです。

金消契約の仮審査を通過するためには、ローンを80歳になる前に返済できるよう、返済期間を調整する必要があります。

 

2.収入の安定性が見込めない

2つ目が、個人事業主やパート・アルバイトの非正規雇用で働いており、収入の安定性が見込めないためです。

個人事業主または非正規雇用の方など収入に変動がある方は、ローンの返済が滞ってしまうことを懸念され、契約を見送られてしまう可能性があります。

また、正社員であっても飲食業など業績が安定しにくい業種や、小規模の会社に勤めている方、勤続年数が短い方も審査に落ちやすい傾向にあります。

 

3.信用情報に問題がある

3つ目が、健康保険料やクレジットカードの支払いを滞納するなど、信用情報に問題があるためです。

個人の信用情報は、下記の機関によって管理されています。

  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
  • 株式会社日本信用情報機構
  • 全国銀行個人信用情報センター

支払いを滞納してしまうと、信用情報の欄に「異動」と記載され、5年間は記録が残ります。

過去2年以内に2度の延滞があると、ローンの審査に落ちやすくなると言われています。

信用情報を各機関に請求し、延滞した履歴がある場合は、記録が消えるのを待ってからローンの審査を受けましょう。

 

4.返済負担率が高い

4つ目が、住宅ローンの他にローンを借り入れていて、返済負担率が高くなっているためです。

返済負担率とは、年収のうち年間のローンの返済額の割合を示すものです。

長期固定金利型ローンであるフラット35の場合は、年収400万円未満の方は返済負担率が30%以下、年収400万円以上の方は35%以下でないと審査を通過できません。

そのため、他のローンを先に返済してから再度住宅ローンの審査を受けることをおすすめします。

また、妻あるいは夫を連帯債務者として収入を合算するか、住宅購入時の頭金を増やすことで返済負担率を下げられます。

 

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5.建物の担保評価が低い

5つ目が、住宅ローンの担保となる建物の評価が低いためです。

交通の便が悪かったり、特殊な構造の建物だったりすると、住宅の評価が低くなります。

建物の担保評価が低いと、金融機関が建物を競売にかけたときに利益を得られない可能性があるため、審査に落とされやすくなります。

また、フラット35の場合はホームインスペクション(住宅診断)を受け、建物がフラット35の条件を満たしていることを示す適合証明書を発行してもらう必要があります。

当社「イクスプラン」では購入予定の物件がフラット35の加入条件を満たしているか確かめる検査を承っていますので、ぜひお問い合わせください。

お問い合わせ・ご相談はこちら

  • (株)EQSPLAN(イクスプラン)一級建築士事務所
  • 住所:〒814-0121福岡県福岡市城南区神松寺3-14-20-1013
  • Tel  092-862-8880

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金消契約時にかかる諸経費について

金消契約時にかかる諸経費

続いて、金消契約時にかかる諸経費について解説します。

金消契約時にかかる主な諸経費は下記の通りです。

  • 住宅ローン事務手数料
  • 住宅ローン保証料
  • 印紙代
  • 団体信用生命保険料
  • 火災保険料・地震保険料

住宅ローンの契約時には、金融機関の事務手数料として3~5万円を支払います。

また住宅ローン保証料は、返済額1,000万円あたり20万円前後必要です。

金消契約書に貼付する印紙代は、返済額が1,000万円以上5,000万円以下の場合に2万円かかります。

その他、契約者が事故や病気で無くなった場合に、残債を金融機関が返済をする団体信用生命保険料や、火災保険料、地震保険料がかかります。

 

住宅ローンを申し込んでから融資が実行されるまでの流れ

住宅ローンの融資が実行されるまでの流れ
ここからは、
住宅の購入者が住宅ローンを申し込んでから、金融機関から融資が実行されるまでの流れについて解説します。

住宅ローンの申し込みをしてから融資が実行されるまでの主な流れは下記の通りです。

  • 住宅ローンの申し込み
  • 金融機関の事前審査
  • 本申し込み
  • 金融機関の本審査
  • 金消契約の締結
  • 融資の実行

住宅ローンの事前審査では、契約者の年収や信用情報などを確認し、融資をしてもよいかどうか簡易的な審査を実施します。

事前審査を通過したら、契約者が本申し込みをします。

本審査では契約者の属性だけでなく、住宅ローンの対象となる建物の厳密な審査が行われます。

本審査も通過したら、契約者と金融機関との金消契約を結び、融資が実行されます。

 

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金消契約をするときに準備するもの

金消契約をするときに準備しておくものは下記の通りです。

  • 本人確認資料
  • 売買契約書・工事請負契約書
  • 実印
  • 返済用の預金口座の通帳
  • 収入印紙
  • 印鑑証明書
  • 住民票
  • 火災保険関係の書類

本人確認資料として、運転免許証やマイナンバーカード、健康保険証などを持参しましょう。

住宅の売買契約書や工事請負契約書などは、住宅購入の契約が完了した後に不動産会社や建設業者から手渡されますので、大切に保管しておいてください。

印鑑証明書と住民票は、どちらも1ヶ月以内に発行したものを用意します。

また、印鑑証明書は契約書に署名する方全員のもの、住民票は家族全員分の記載があるものとされているため注意しましょう。

火災保険関係の書類は下記の4つを用意しておきます。

  • 保険証券
  • 保険契約証
  • ご契約カード
  • 申込書(控)と保険料領収証

書類を用意するには時間がかかるため早めに準備をし、契約日より余裕を持って用意しておくようにするとよいでしょう。

 

金消契約をするときの注意点

最後に、金消契約を結ぶときの注意点について解説します。

金消契約を結ぶ際は、主に下記の点に注意しましょう。

  • 契約日を決めておく
  • 契約内容をしっかりチェックする
  • 必要な書類は早めに準備しておく

それではそれぞれお伝えします。

 

契約日を決めておく

金消契約を結ぶときには、契約日を決めておきましょう。

金消契約の契約日をきちんと決めていないと、融資の実行が遅れてしまい、住宅の引き渡し日に間に合わなくなる恐れがあります。

住宅の引き渡し日を延期することになると、不動産会社の方に迷惑がかかってしまい、引っ越しの予定もずれてしまいます。

そのため、物件の引き渡し日から逆算し、きちんとスケジュール通りに進められるよう契約日を設定しましょう。

また多くの金融機関では、「融資を実行する日は金消契約日の何日以降」と決まっているため、早めに契約を済ませておくことを推奨します。

 

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契約内容をしっかりチェックする

金消契約を結ぶ際は、契約内容をきちんと確認しておくことも重要です。

金消契約の内容は主に下記の点をチェックしてみてください。

  • 貸付金額
  • 貸付日
  • 貸付けの実行方法
  • 貸付実行の前提条件
  • 元本返済の時期・方法
  • 利息(適応金利)
  • 遅延損害金
  • 期限の利益喪失事由
  • 保証人、担保設定に関する定め

 

金額や日付に間違いがないかを確認し、契約前に説明を受けた内容と相違がないかチェックしましょう。

また月末に金消契約を結んだ場合、融資が実行されるのは翌月になるため、適用金利が変動する可能性があります。

そのため、実際に借り入れするときの金利についても確認しておくとよいでしょう。

ただ、契約書の内容を理解するのは難しいため、あらかじめ弁護士や司法書士に契約内容の確認を依頼することをおすすめします。

 

必要な書類は早めに準備しておく

金消契約をするには複数の書類が必要となるため、事前に準備を進めておきましょう。

特に実印登録は市区町村ごとに登録をする必要があり、登録までに2週間ほどかかるため、早めに手続きをしておくとよいです。

金消契約の契約日から物件の引き渡し日までの期間が短いため、書類に記載漏れがないよう気を付けましょう。

 

金消契約を結ぶ前にホームインスペクションを受けよう

ホームインスペクションを受けよう

今回は、金消契約についてお伝えしました。

住宅を購入する際に住宅ローンを借り入れる場合は、担保となる建物の評価が低いと融資を受けられない可能性があるため、事前にホームインスペクションを依頼しておくことをおすすめします。

イクスプランでは、中古住宅の診断を行える「既存住宅状況調査技術者」の資格を持つ建築士が在籍しており、物件がフラット35の条件に適用しているかどうかも検査できます。

また、ホームインスペクションの際に建物の安全性も併せて検査できますので、安心してお住まいいただけます。

住宅ローンの借り入れを検討している方は、住宅の検査についてぜひ当社イクスプランにご相談ください。

 

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中嶋栄二 写真

記事監修:中嶋栄二
EQSPLAN(イクスプラン)一級建築士事務所代表。建築士でありながら住宅診断を行うなど、家にまつわる幅広いお悩みやご相談などに対応。年間100件以上の実績で皆様の住宅に関するお悩みを解決します。【資格等】一級建築士・耐震診断アドバイザー・住宅メンテナンス診断士・建物危険度判定士フラット35適合証明技術者など